■資料概要
今回の【資料】では、近鉄モト90形(C#94-96)の車両側面について、その外観を簡単な車両変遷情報等と共に写真で紹介します。
モト90形は、近鉄が保有する無蓋電動貨車の1形式です。C#94-96は、1946年度にモト2711形C#2711&2713として登場した車両で、1970年3月2日付で実施された形式変更から現在の車番となっています。
竣工当初の2両は、旅客車との併結も含んだ大阪線の貨物用車両でしたが、貨物輸送の需要減に伴って1950年代に保線用車両へ転用されており、1982年度には、養老線車両の工場輸送用車両へと再転用されました。
再転用されたC#94-96は、その後も同用途で継続使用されており、1990年代に入ると登場時からの半鋼製車体を新製車体に載せ替える車体更新や老朽機器の代替が行われました。1999年度には、廃車された1600系・8000系の発生品流用で高性能化されており、現在に至るまで塩浜検修車庫と桑名駅北西の東方操車場を結ぶ運用を中心に活躍しています。
■資料詳細
第511資料目 目次
◆車両変遷情報等
◆公式側車両側面
◆非公式側車両側面
◆車両変遷情報等
◆公式側車両側面
◆非公式側車両側面
3:編成ギャラリー・スライド(各側別)
※ギャラリーの画像は、クリックするとフルサイズで表示します(別ページ表示)。
※スライドは5秒毎で自動的に移行しますが、止めて見る事も可能です。
◆公式側
◆非公式側
4:参考文献・情報
●文献
〈購入可能な文献〉
●ソーシャルメディア
5:リンク集
では、資料内容に移ります。
※このページ内における「公式側」は、車両に対して [1位 (車両側面) 2位] となっている側の事を指します。反対に「非公式側」は、車両に対して [2位 (車両側面) 1位] となっている側の事を指します。
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◆車両変遷情報等
●車両変遷情報
竣工年月日:1947.03.? [日本車輛製造(本店工場)] ※モト2711形C#2711[TcF→McF]として竣工
※当初は未電装(1位方に機能を集約した片運転台制御車[TcF])の状態で竣工
※同形の続番車が登場して間もなく(時期不明)に電装・整備されて両運転台制御車[McF]化
新製時配置・所属:? ※大阪線系統で運用(高安or明星)
電動クレーン追設:1955.? ※荷台中央部/保線工事関連の資材積卸用
形式変更:1963.08.20 ※モト2711形C#2711[McF]→モト2710形C#2711[McF]
外板塗装変更:196?.? ※[黒色車体+警戒色(正面)→茶色車体+黄色帯(正面・側面)]
形式・車番変更:1970.03.02 ※モト2710形C#2711[McF]→モト90形C#94[McF]
養老線車両輸送動力車化&台車運搬用貨車化等:1983.01 [塩浜]
※従来動力車のデ21形C#21とデ31形C#32を代替(C#32は廃車後に塩浜構内入替車化)
-台車(主電動機)変更 ※[KS-33L(TDK-542A)→KD-31C(TDK-528-17IM)]
※養老線へ移った6441系の捻出分を転用
-電動クレーン撤去
-台車運搬用レール敷設 ※クレーン撤去後の荷台上(標準軌幅と狭軌幅が並存する四線軌状態)
-アオリ戸撤去(一部) ※レールを敷設部分の左右を手摺に代替(荷台上の機器設置部分には存置)
所属検車区変更:1983.03.31 ※[高安(1983.01.01時点)→富吉(1984.04.01時点)]
車体・機器更新等:1990.? [塩浜]
-車体載せ替え ※パンタ台下の屋内区画拡張や運転台周り内外の改良を実施
-制御装置変更 ※[ABF-D→MMC]
制動装置変更等:1992.08 [塩浜] ※[AMA→HSC]/ブレーキ読替装置も併せて追設
※600系(3代目)等の輸送に対応
-連結器種変更(1位方) ※[自動連結器→密着連結器(HT型/電連付)]
高性能化・車体改造等:1999.12 [塩浜]
-台車(主電動機)変更 ※[KD-31C(TDK-528-17IM)→KD-51K(MB-3064A)]
※廃車となった8000系の捻出分を転用
-車体改造 ※車体の台枠やパンタ周りを流用台車に対応する形へ改造
-制御装置変更 ※[MMC→VMC]
※廃車となった1600系の捻出分を抑速制動付に改造して転用
-連結器種変更(2位方) ※[自動連結器→密着連結器(HT型/電連付)]
※これ以降で自動連結器装備車両を輸送する際はアダプターを使用して連結
空気管・ホース受増設(1位方):2018.08 [五位堂(入場時)] ※7700系(養老線管理機構)の輸送に対応
車体塗り分け変更:2019.01 [五位堂(検査入場時)] ※側面黄色帯を一部省略
配置・所属:名古屋線・富吉検車区(2022年4月1日現在)
●当該車両の主要装備機器(床下)
主制御装置・補助電源装置(MG)・電動空気圧縮機(CP)・台車(KD-51K)
◆公式側車両側面
← 大阪上本町・近鉄名古屋 (C#94) 伊勢中川 →
連結器…〔1位寄:密着連結器[HT型/電連付] (C#94) 密着連結器[HT型/電連付]:2位寄〕
◆非公式側車両側面
← 伊勢中川 (C#94) 近鉄名古屋・大阪上本町 →
連結器…〔2位寄:密着連結器[HT型/電連付] (C#94) 密着連結器[HT型/電連付]:1位寄〕
◆車両変遷情報等
●車両変遷情報
竣工年月日:1947.03.? [日本車輛製造(本店工場)] ※モト2711形C#2713[McF]として竣工
新製時配置・所属:? ※大阪線系統で運用(高安or明星)
電動クレーン追設:1955.? ※荷台中央部/保線工事関連の資材積卸用
形式変更:1963.08.20 ※モト2711形C#2713[McF]→モト2710形C#2713[McF]
外板塗装変更:196?.? ※[黒色車体+警戒色(正面)→茶色車体+黄色帯(正面・側面)]
形式・車番変更:1970.03.02 ※モト2710形C#2713[McF]→モト90形C#96[McF]
養老線車両輸送動力車化&台車運搬用貨車化等:1983.01 [塩浜]
※従来動力車のデ21形C#21とデ31形C#32を代替(C#32は廃車後に塩浜構内入替車化)
-台車(主電動機)変更 ※[KS-33L(TDK-542A)→KD-31C(TDK-528-17IM)]
※養老線へ移った6441系の捻出分を転用
-電動クレーン撤去
-台車運搬用レール敷設 ※クレーン撤去後の荷台上(標準軌幅と狭軌幅が並存する四線軌状態)
-アオリ戸撤去(一部) ※レールを敷設部分の左右を手摺に代替(荷台上の機器設置部分には存置)
所属検車区変更:1983.03.31 ※[明星(1983.01.01時点)→富吉(1984.04.01時点)]
車体・機器更新等:1992.04 [塩浜]
-車体載せ替え ※パンタ台下の屋内区画拡張や運転台周り内外の改良を実施
-制御装置変更 ※[ABF-D→MMC]
-制動装置変更 ※[AMA→HSC]/ブレーキ読替装置も併せて追設
※600系(3代目)等の輸送に対応
-連結器種変更(2位方) ※[自動連結器→密着連結器(HT型/電連付)]
高性能化・車体改造等:1999.09 [塩浜]
-台車(主電動機)変更 ※[KD-31C(TDK-528-17IM)→KD-51K(MB-3064A)]
※廃車となった8000系の捻出分を転用
-車体改造 ※車体の台枠やパンタ周りを流用台車に対応する形へ改造
-制御装置変更 ※[MMC→VMC]
※廃車となった1600系の捻出分を抑速制動付に改造して転用
-連結器種変更(1位方) ※[自動連結器→密着連結器(HT型/電連付)]
※これ以降で自動連結器装備車両を輸送する際はアダプターを使用して連結
空気管・ホース受増設(2位方):2018.08 [五位堂(入場時)] ※7700系(養老線管理機構)の輸送に対応
車体塗り分け変更:2019.01 [五位堂(検査入場時)] ※側面黄色帯を一部省略
配置・所属:名古屋線・富吉検車区(2022年4月1日現在)
●当該車両の主要装備機器(床下)
主制御装置・補助電源装置(MG)・電動空気圧縮機(CP)・台車(KD-51K)
◆公式側車両側面
← 大阪上本町・近鉄名古屋 (C#96) 伊勢中川 →
連結器…〔1位寄:密着連結器[HT型/電連付] (C#96) 密着連結器[HT型/電連付]:2位寄〕
◆非公式側車両側面
← 伊勢中川 (C#96) 近鉄名古屋・大阪上本町 →
連結器…〔2位寄:密着連結器[HT型/電連付] (C#96) 密着連結器[HT型/電連付]:1位寄〕
3:編成ギャラリー・スライド(各側別)
※ギャラリーの画像は、クリックするとフルサイズで表示します(別ページ表示)。
※スライドは5秒毎で自動的に移行しますが、止めて見る事も可能です。
← 大阪上本町・近鉄名古屋 (C#94+C#96) 伊勢中川 →
← 近鉄名古屋・桑名 (C#96+[輸送車両]+C#94) 塩浜・伊勢中川 →
1枚目:C#94[McF]、2枚目:C#96[McF]
← 伊勢中川 (C#96+C#94) 近鉄名古屋・大阪上本町 →
← 伊勢中川・塩浜 (C#94+[輸送車両]+C#96) 桑名・近鉄名古屋 →
1枚目:C#96[McF]、2枚目:C#94[McF]
●文献
慶応義塾大学鉄道研究部、『私鉄ガイドブックシリーズ4 近鉄』、誠文堂新光社、1970年1月10日第1版発行
東京工業大学鉄道研究部、『私鉄電車ガイドブック5 近鉄』、誠文堂新光社、1978年8月10日第1版発行
『私鉄車両編成表 83年版全国版』-「私鉄車両編成表」、ジェー・アール・アール、1983年3月20日発行
『私鉄車両編成表 93年版』-「改造車両一覧表」、ジェー・アール・アール、1993年10月20日発行
飯島 巌・藤井信夫・井上広和、『【復刻版】私鉄の車両13 近畿日本鉄道Ⅱ 通勤車 他』-「車歴表」「車両諸元一覧表」、ネコ・パブリッシング、2002年7月1日初版発行
『SIDE-VIEW KINTETSU.3 サイドビュー近鉄.3』-「貨車 モト90(94・96)」、レイルロード、2002年8月8日発行
「近鉄ニュース」『関西の鉄道 NO.09(1983 6 初夏号)-山陽路特集』、1983年6月1日発行、通巻第9号、P72-73
「近鉄名古屋線で活躍する代表形式」『関西の鉄道 NO.23(1990盛夏号)-近畿日本鉄道特集 PartⅣ』、1990年7月20日発行、通巻第23号、P29
「近鉄だより」『関西の鉄道 NO.24(1991陽春号)-JR 北陸本線・湖西線特集』、1991年4月11日発行、通巻第24号、P76-77
「近鉄だより」『関西の鉄道 NO.27(1992爽秋号)-南海電気鉄道特集 PartⅢ』、1992年11月10日発行、通巻第27号、P90
「戦後復興期の近鉄大阪線-本文・近鉄大阪線吊掛車要目表/在りし日の近鉄大阪線」『関西の鉄道 NO.33(1996初夏号)-近畿日本鉄道特集 PartⅦ』、1996年6月20日発行、通巻第33号、P6-29/60-65
「私鉄車両めぐり [148] 近畿日本鉄道―Ⅷ その他-3. 貨車・電機(3)モト90形 (94・96)〔電動貨車〕」「付表-1 現有車両要目表 【事業用車】」『〈特集〉近畿日本鉄道 鉄道ピクトリアル1992年12月臨時増刊号』、1992年12月10日発行、第42巻第12号 通巻569号、P265・P282
「Ⅲ 資料編 民鉄1999年度車両動向」『新車年鑑2000年版 鉄道ピクトリアル2000年10月臨時増刊号』、2000年10月10日発行、第50巻第10号 通巻692号、P194
「近鉄車両―主要機器のあゆみ―」「近畿日本鉄道 現有車両主要諸元表」「近畿日本鉄道 現有車両編成表」『〈特集〉近畿日本鉄道 鉄道ピクトリアル2018年12月臨時増刊号』、2018年12月10日発行、第68巻第12号 通巻954号、P196-208/P285-299/P304-309
「大手私鉄車両ファイル2022 車両配置表」『鉄道ファン2022年8月号付録』、2022年8月1日発行、第62巻第8号 通巻736号
〈購入可能な文献〉…2021.12.24時点
※[amazon.co.jp/楽天市場/Yahoo!ショッピング]で販売中の商品を掲載
※上記時点において、中古品含め、amazon.co.jpでのみ購入可能な商品(他は売切)は単独で掲載
※上記時点以降については、売切となっている可能性もあります
※非売・絶版やプレミア価格となっている文献の入手は、オークションや古本サイトをあたるのも手です
〈購入可能な文献〉終
●ソーシャルメディア
(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』/2022.12.03閲覧)
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