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Ver2の続きです

特集記事 近鉄特急車 その他の鉄道 鉄道イベント

【特集】元近鉄16000系16003Fを使用した大井川鐵道「電車ざんまいツアー」

■ 記事概要

2019年12月7日(土)、大井川鐵道では、 大井川本線電化70周年を記念して、元近鉄16000系16003Fの乗車と撮影を主とした「電車ざんまいツアー」 が企画・催行されました。

今回の記事では、イベント参加記という形で、ツアー当日の様子を紹介します。写真数90枚以上の大容量記事です。


■ 記事本文

こんばんは

今回取り上げるのは、元近鉄の車両、もとい大井川鐵道の車両です。

先日、大井川鐵道で、大井川本線電化70周年を記念して「電車ざんまいツアー」と銘打たれた企画が催行されたのですが、それに参加してきました。主たる内容は、16000系16003Fに乗って [千頭-新金谷] 間を貸切で往復し、両発着駅では撮影会を行うというもの。元近鉄車を使ったツアーという事で、迷い少なく申し込みました。

大井川鐵道主催で私鉄ファン向け電車ツアーが行われたのは、約2年9か月ぶりです。前回は2017年2月26日(日) の催行で、この時は、在籍する元南海21000系2本を使用し、[千頭-新金谷] 間の重連運転や千頭での撮影会が行われました。2日半という応募可能期間の短さに対し、参加希望人数は随分と多かったらしく、参加者は抽選で選出されています。私も参加希望で即行応募するも、あえなく落選。この時は、代わりに「1810系重連満喫ツアー」の貸切列車撮影へ行きましたが、今回実施のおかげで、初めて電車ツアーに参加する事が出来ました。

今回の記事では、以下、この時の電車ツアーの様子をイベント参加記という形で紹介していきます。

【特集】第1記事目 目次

1:ツアー開始前後

1-a:静岡県へ

1-b:新金谷へ移動

1-c:新金谷周辺の散策

1-d:ツアー貸切列車乗車へ

2:千頭での撮影会前後

2-a:撮影会開始前

2-b:構内側線での写真撮影会

2-c:撮影会終了後

2-d:ツアー貸切列車復路

3:新金谷での撮影会前後

3-a:撮影会準備の見学

3-b:新金谷駅構内での電車3並び撮影会

3-c:撮影会終了後

3-d:帰路へ

4:おわりに

5:リンク集

では、記事内容に移ります。

※ 今回は、Ver3になってから最初の【特集】記事です。写真数は90以上で通常より多め。読了もそれ相応に長くなるかと思います。

1:ツアー開始前後

「近鉄16000系 貸切乗車と撮影会 電車ざんまいツアー」と題されたツアーの実施が予告されたのは、大井川鐵道の11月8日付ニュースリリース。その後、鉄道まとめサイトやTwitter等で拡散され、私含む多くの人の目に触れる事になったのではないかと思います。

私自身は、Twitterで開催の旨を知って申し込みをしました。大井川鐵道公式Twiter による告知曰く、11月8日時点で既に満席近いとの事。満席近いの基準が、募集定員の何割程度なのかは分かりません (半分?) が、申し込みページの受付ボタン自体は、ツアー前日に見た限り、残っていました。12月19日時点でも残っています(笑) 中身のフォームまでは確認していないので何ともですが、告知間もない頃に需要人員が多く集い、そこから緩やかに定員近くまで来たのかもしれません。何にせよ、ツアー当日の16003F車内の座席が1組あたり1脚(2席)ずつ万遍なく行き渡っていた様子から察するに、募集人員80人に対して、最終的に60人程度かそれ以上の人数が参加していたように思います。

ツアー申込後、間もなくすると大井川鐵道株式会社営業部の方からツアー案内の書面が送られて来ました。料金支払いや切符等の受け取りは現地で行うとの事であったので、キャンセルをしない限り、あとはツアー当日を待つのみです。

1-a:静岡県へ

静岡県中部で開催かつ朝集合のツアーという事で、関西圏から日帰りで参加するのは困難。という事で、ツアー参加にあたっては、前日から行動を開始しました。

<近鉄名古屋/2019-12-06>

金谷までは、近鉄・名鉄とJR在来線の普通列車を使って移動。時間は掛かりますが、安上がりです。

前日は、事前に週末フリーパスを購入し、先ず近鉄で名古屋まで移動。この時は、ちょうど「ひのとり」のプレミアムシート展示キャラバンが行われていました。大阪上本町のコンコースで見て以来ですが、こちらの展示は改札内の降車ホーム上です。発着する列車と一緒に撮る事も出来ました。

名古屋では、名鉄に乗り換え。割引切符を購入し、豊橋まで移動した後、JR東海道線に乗り換えて静岡県入りしました。

1-b:新金谷へ移動

ツアー当日の受付は、(08:00~09:10) の間に新金谷駅前のプラザロコで実施。7日の私の行動もそれに合わせてスタートです。

<金谷駅前/2019-12-07>

[金谷→新金谷] 間を結ぶ大井川鐵道の列車は、午前中だと2時間あたり3本。新金谷の駅自体は、金谷から歩いてもそう遠くない距離なので、列車に乗るかどうか迷いましたが、せっかくなので乗っていく事にしました。

<金谷/2019-12-07>
<金谷/2019-12-07>

金谷から乗車したのは、元東急7200系。東急で廃車となった後、十和田観光電鉄に譲渡され、その後2012年4月1日付での同電鉄廃止に伴って、今度は大井川鐵道にやって来た経歴を持ちます。単車での運行を可能とするべく、十和田観光電鉄へ譲渡される前に東急側で運転台が増設されているのが大きな特徴です。大井川鐵道では、これを活かした1両での運行も行われているようで、2両で運転される際は、時おり先頭に出る側が入れ替わる模様。車内は、東急時代の面影を残しており、座席はロングシートとなっています。

<新金谷付近/2019-12-07>
<新金谷付近/2019-12-07>

金谷から新金谷までの所要時間は、約3分。乗車列車は、新金谷止まりで、到着後しばらくはホーム横で留置されていました。新金谷駅横は、広場や駐車場が存在しており、停車中の7200系も撮りやすい状態だったので、両面側から幾らか撮った後、受付へ。プラザロコ内では、予約確認後、現ナマのツアー代金と引き換えで当日の切符や案内の入った封筒を受け取る事が出来ました。

1-c:新金谷周辺の散策

16003Fがツアーの貸切列車として新金谷を発車する時間は、09時24分。受付時間は09時10分〆で、それまでに受付を終えたツアー参加者は、発車時間10分ぐらい前までは自由との事でした。なので、時間になるまでは、新金谷の車庫周辺を散策する事に。少し歩いていくと、この日のツアーの主役である16003Fの姿が見えました。

<金谷-新金谷/2019-12-07>

ツアー開催の告知では、近鉄時代に正面貫通扉で掲出していた [特急] 表示を復活させる旨が記載されていましたが、こちらは既に準備済。近鉄線で見慣れた表示を掲げる16003Fが前照灯・標識灯の両方を点け、まさに出庫準備中といった様子で佇んでいました。その右横では、電気機関車のE10形E102が構内入替の準備をしています。 このE10形、大井川鐵道では相当な古株で、1949年の大井川本線電化に合わせて登場したとの事。今年で現役70年のようです。

<金谷-新金谷/2019-12-07>
<塩浜検修車庫/2019-11-02>
<塩浜検修車庫/2019-11-02>

E10形は、三菱重工業で製造された箱型電気機関車です。同タイプの車は、他の私鉄にも製造されており、具体的には神戸電鉄と近鉄へ納入された模様。どちらの会社に入った車両も、現在は全て廃車となっています。

但し、デ31形として活躍した近鉄の車に関しては、塩浜検修車庫の構内入替車として辛うじて稼働機が存在。台車が広軌化された後、1983年に除籍された車両ですが、「きんてつ鉄道まつり」塩浜会場で恒例の展示車となっており、今年度の「きんてつ鉄道まつり2019」でも登場しました。E10形に比べると、車長や屋根上の配置が異なっています。こちらも中々に長生きですね。

<金谷-新金谷/2019-12-07>
<金谷-新金谷/2019-12-07>

一方、16003Fの左横では、元西武のE31形電気機関車が2両縦列で停車していました。その奥には、運用離脱中の16002Fと引退した元京阪3000系 C#3507 [Tc] の姿が見えます。今度は、こちらを見るべく奥へ行って見る事に。途中、隙間からC#16003 [Mc] 側の顔が見えましたが、こちらも既に [特急] 表示の状態です。

16002Fの方は、2019年3月上旬に運用離脱し、現在は休車中の模様。今までの休車期間中は新金谷に滞在しており、留置位置は、車庫内だったり車庫横だったり構外側線 (大代川側線)だったりと、時期によって変化しているようですが、ツアー参加時点では車庫横での留置でした。16003Fの倒木事故復旧の影響か、種別表示部品が取り外されている他、クーラーやパンタグラフの一部部品も取り外されています。訪問時の C#16002 [Mc] は、アプト線の客車が履いているものと同じと思しき台車を仮台車として履いていました。本来の台車であるKD52の方は、検査中だったようで、この訪問の約一週間後には整備された状態で床下に復帰。現在は、C#16102 [Tc] が代わりに仮台車を履いているようです。同様に考えるなら、KD-52に続いてKD-52Aが整備中なのかもしれません。

<金谷-新金谷/2019-12-07>
<金谷-新金谷/2019-12-07>

16002Fのさらに奥には、2014年2月14日を以て引退した3000系の内、C#3507 [Tc] が留置中。相方の C#3007 [Mc] に関しては、2018年に解体されたようで、一部部品が販売されていた事は記憶に新しいです。C#3507 [Tc] の方は、現在は倉庫として活用されているらしく、しばらくはこのままなのかなと。訪問時、正面向かって左側の窓には、妙なおっさんが描かれた絵が掲出されていました(笑) 去り際には、検査・お色直しを終えて間もない21000系21003Fが通過。16002Fも綺麗な状態で本線に復帰する事を期待したい所です。

<金谷-新金谷/2019-12-07>
<京都/2017-09-23>

新金谷の駅へ戻る途中、16003Fが今にも動き出しそうな様子だったのでしばらく見学する事に。間もなく、ゆっくりと駅の方へ移動していきました。その際、転車台上で展示中のC12形164号機と顔合わせしています。現行近鉄で活躍中の形式車両と蒸気機関車を組み合わせて記録出来る機会は何気に少なく、私自身は、JR発足30周年記念で京都駅にC56形160号機が展示された時以来の撮影でした。

1-d:ツアー貸切列車乗車へ

<新金谷/2019-12-07>
<新金谷/2019-12-07>

16003Fが動き出したのは、列車発車の約25分前。駅に戻ると、先行列車がホームに発着する関係で、16003Fはホーム横で一旦停車していました。それから間もなくして、受付〆時間に間に合う金谷からの列車が到着。先ほど16002Fの横で記録した21003Fです。この下り第5列車が発車して間もなく、再び16003Fが動き出しました。

側線からホーム入線までは手際よく行われ、約3分で完了。新金谷へ来る時に乗って来た元東急7200系は、新金谷周辺の散策をしている間に入替で移動したらしく、2番線に入線していました。16003Fのドアは到着次第開けられ、ツアー参加者は着席ないし席を確保。受付時間終了からすぐに入線しており、スムーズな流れだったように思います。

<新金谷/2019-12-07>

1番線への入線が09時11分、そして発車が09時24分です。ここから約1時間16003Fに乗車する事になりますが、千頭まではノンストップ運転なので、間の13分は、必要なら飲料の調達やトイレなどを済ませておく時間という感じでした。

それらが必要ないという人は、引き続き撮影等を続行。私もその一人で、駅前自販機での飲料調達以外は、駅の構内外で写真を撮っていました。

<新金谷付近/2019-12-07>
<新金谷/2019-12-07>

とはいえ、決して時間があり余っているわけではないので、各所さっさと撮って撤収。先述の通り、ちょうど2番線には元東急7200系が停車していたので、それと絡めた記録がメインです。発車時間が近くなると、駅員やスタッフの方々の呼びかけもあって、私を含めホームに出ていたツアー参加客たちは軒並み車内へ。私は座席の確保をしてなかったので、発車数分前からの空席探しでしたが、それでも一脚2席分を確保する事が出来ました。


ツアー貸切往路の下り第881列車は、定刻になると新金谷を発車。ツアー参加者は、受付時に列車の運転時刻等を記した紙を貰っていたので、どの駅を何時に通過するといった事を事前に把握する事が出来ました。往路はノンストップ運転という事で、急行停車駅の家山も通過。写真や動画を撮っていた参加客も一定数いたのではないでしょうか。

移動中の車内は、往復路共にとても落ち着いており、撮影会等が絡む貸切でよくある騒がしさが全然ありませんでした。個人的には、非常に感じの良い雰囲気という印象で、それぞれ思い思いに移動中の車内で過ごせたのかなと思えます。

2:千頭での撮影会前後

ツアー貸切列車の往路は、地名駅での運転停車を除いてノンストップ運転。千頭には、新金谷を出た1時間4分後の10時28分に到着しました。

千頭駅4番線へ到着後、16003Fに乗車していたツアー客は一旦全員降車。事前の告知通り、11時10分から形式写真撮影会を行うとの事で、それまでは小腹を満たしたりトイレに行ったりする事を含めたフリータイムとなりました。

2-a:撮影会開始前

<千頭/2019-12-07>
<千頭/2019-12-07>

時間までは自由という事で、私は16003F周辺で撮影する事に。今ツアーの売りの一つは、正面の [特急] 表示掲出なので、周辺の景色とそれを絡めた記録をしていきました。到着の時点では、アプト線の列車は居ませんでしたが、留置中の客車が居たので、それらも併せて記録です。

また、16003F到着時の3番線には、先行の21003Fが停車中だったのですが、その発車までは、16003Fのドアを開けておきますとの事。参加客の大半は3・4番線ホーム外に居て、車内の方はほとんど誰も居ない状態だったので、内部も記録する事にしました。

16003F到着後、21003Fが千頭を発車するまでの時間は20分少し。座席・荷棚・カーテン・扉等を始めとして、ほぼ誰も居ない車内の中で各部位・機能状態を写真や動画で自由に記録する事が出来ました。以前、閑散期の新金谷を訪れた時には、16002Fの車内を記録する機会に恵まれましたが、今回は乗客や清掃の人たちをあまり気にしなくて良かった分、前よりも満足する形で見て回れたように思います。

<千頭/2019-12-07>
<千頭/2019-12-07>

21003Fが扉を閉め、上り第10列車として千頭を発車すると、間もなく16003Fも閉扉。10時51分に4番ホームを出て、撮影会場となる隣の構内側線へ移動しています。11時前にもなると、ツアー参加客は集合場所として定められたアプト線ホーム側に集合。あとは開始を待つのみでしたが、既に参加客がほぼ集まっているという事で、撮影開始時間が10分早められました。

2-b:構内側線での写真撮影会

撮影に際しては、予めAとBの2班に分けた撮影区分が設定されており、ツアー参加者がどちらの班に属するかは、受付時にスタッフの方から伝えられています。班別撮影会は、線路内に立ち入るという事で、ヘルメット着用が会場へ入る条件となりました。

ヘルメットは、撮影会開始直前に配布され、A班の参加者は白色・B班の参加者は黄色のヘルメットを着用。先ずはA班からで、16003Fが構内側線に入ってから10分も経たない内に撮影会がスタートしました。ヘルメット着用での撮影会は、本来だと11時10分から11時50分までだったので、撮影時間は各班5分ずつ延びた事になります。

<千頭駅構内側線/2019-12-07>

構内側線での撮影会中、16003FはMc車側の前照灯・標識灯を点けた状態で留置。号車札やヘッドマーク等の挿入・掲出は無い一方、往路の運転中に掲出された車内からの [ワンマン] 表示は隠されています。線路内では、主として、編成写真や正面からの撮影が可能で、時間中は参加者のリクエストに応えて規制線の位置が一度前後しました。車両に近付いて機器類を撮影する事は不可でしたが、非常に和やかな雰囲気での撮影会だったと思います。

<千頭駅構内側線/2019-12-07>

撮影会の終了時間は変わらないため、A班の撮影時間は11時から同25分まで、B班の撮影時間は同25分から50分まででした。時間待ちの間は、降車直後と同じくフリータイム。ヘルメット着用の撮影会前後でも時間があるため、過ごし方は人によってバラバラだったと思います。

撮影時間中の16003Fは、構内側線にて動かず状態であり、フリータイム中の私は、こちらを線路外のアプト線ホームから撮影していく事にしました。

といっても、ホームから記録できるアングルは限られているので、基本的には公式側の形式写真と車両側面・機器類の記録で終始。時間規定のある方は編成写真撮影会でしたが、フリータイム中の方は形式写真撮影会といった感じです。構内側線に停まる16003Fの撮影を終えて駅へ戻った参加者は、改札横で復路の貸切乗車中に食べるお弁当とお茶を受取。ヘルメットは、新金谷での撮影会でも使うため、そのまま持っといて下さいとの事でした。

16003Fの方は、撮影会終了まで構内側線で留置された後、54分から再び4番線への移動を開始。入れ替え作業は約3分で終了し、到着次第ドアを開けて、参加者の乗り込みを可能としました。

2-c:撮影会終了後

<千頭/2019-12-07>

ツアー貸切復路の上り第882列車は、千頭12時22分発予定です。発車の25分前に4番線に入った16003Fは、ツアー参加客を少しずつ収容。早くも車内でお弁当を食べ始める人もいましたが、私は、お弁当とお茶を受け取った後まず席を確保し、それから発車時間前まで軽く撮影を楽しむ事にしました。

<千頭/2019-12-07>
<千頭/2019-12-07>

16003Fホーム到着の10分後、井川線ホームに接岨峡温泉からの上り第402列車が入線してきました。構内側線での撮影会時、井川線の発車時間が12時28分との案内を見かけ、せっかくなのでDD20形ディーゼル機関車と [特急] 表示も絡めて記録してみる事に。列車の先頭を務めていたのは、”ROT HORN” の愛称を持つDD201です。後続の [千頭 ⇔ 井川] のサボを掲げる客車とも一緒に記録しました。吉野特急には、京都行と接続する京都連絡の列車が存在しますが、こちらも金谷・新金谷発の列車なら井川線連絡が出来そう。副標とかあれば、なお面白いかもしれません。

<千頭/2019-12-07>

井川線列車が到着したさらに10分後には、金谷からの下り第7列車が3番線に到着しました。充当車両は、元南海21001F。21003Fと違い、こちらは円板による案内表示を復活させており、正面の [普] の文字が遠くからでも目立ちます。

16003Fは、この21001Fの到着と入れ替わる形で、千頭を定刻に出発しました。復路の正面は、撮影会の状態を引き継いで [ワンマン] 表示無しです。

2-d:ツアー貸切列車復路

<16003F車内/2019-12-07>

ツアー貸切列車の往路は、地名での運転停車を除いてノンストップ運転でしたが、復路は途中で何度かドア扱いを行う停車がありました。 千頭を12時22分に出た16003Fは、最初の停車駅である下泉に向けて進行。運行予定表を見ると、到着までに20分ほど時間があるようだったので、乗車前に貰ったお弁当を食べる事にしました。

速度はゆっくりめですが、昔の近鉄特急仕様の車内で旅している気分を味わうには十分です。デッキレスの16000系や団体用の18400系が近鉄で最後の活躍をしていた頃は、受験云々で趣味活動から離れていたので、落ち着いた雰囲気の中で今回のような乗車が出来た事は満足でした。

<下泉/2019-12-07>
<下泉/2019-12-07>

お弁当をちょうど食べ終える頃、16003Fは下泉に到着しました。この駅では、EL急行の下り第101列車と離合するとの事で、外へ出て間もなくするとE101牽引の客車列車が隣のホームに到着。そこそこの降車客数でしたが、乗客を降ろし終えると先に発車していきました。16003Fの方は、12時42分着51分発で発車までに少しだけ余裕があり、EL急行到着に合わせてホームで撮影する人は、私含めて一定数いたように思います。

<地名/2019-12-07>
<16003F車内/2019-12-07>

復路の貸切列車は、列車交換を行う駅でドアを開けた停車をしており、下泉を出た16003Fが次にドアを開けたのは、地名でした。ここでは、下り第9列車と交換。充当車両は、往路の貸切列車が千頭に到着した後に発車していった21003Fです。16003Fは、12時58分着13時01分発で、列車交換をするとすぐに発車となりました。

次の停車駅は家山でしたが、こちらは列車交換がない運転停車。ドアを開ける事なく、1分少しですぐの発車でした。ここから新金谷までは、停車駅無しです。ツアー貸切列車が、[千頭-新金谷] 間の運行にかけた所要時間は、ノンストップ運転の往路が1時間4分だったのに対し、停車を含んだ復路は1時間14分でした。

3:新金谷での撮影会前後

新金谷へ13時36分に到着したツアー貸切列車は、ここで回送となり、参加者の16003F乗車も終了です。降車後は、新金谷構内での撮影会に関する説明を聞くべく、一旦改札の外へ集合。ここも千頭と同じく、ヘルメット着用かつ時間指定の撮影会以外はフリータイムで、自分が所属する班の撮影会が終了次第、自由解散との事でした。撮影会の開始時間は14時20分からで、ここでも時間に幾分余裕があったため、フリータイム中は撮影会の準備を構内横から見学する事にしました。

3-a:撮影会準備の見学

<新金谷付近/2019-12-07>
<新金谷付近/2019-12-07>

乗客を降ろした16003Fは、往路発車前と同じ要領で構内入替を実施。改札外での説明が終わった時点では、既に車庫線へ入線しており、これから位置調整を行うといった様子でした。16003F入線時は、Mc車正面のちょうど隣に [かわね路] のサボを掲げた客車が留置中。その後、この客車含む編成は、E31形E34の手引きで新金谷2番線へ移動し、16003Fの方は、当初の停車位置から若干前寄りへ移動しています。

<新金谷付近/2019-12-07>
<新金谷付近/2019-12-07>

16003Fの移動から5分少し経った頃、今度は撮影会に参加する元東急7200系が車庫側から16003Fの隣へ移動。1両辺りの車長に関しては、近鉄車が21m級・東急車が18m級なので、正面が横並びする側はどちらか一方に揃えられる事になりますが、今回の撮影会では金谷方で揃えられました。

一方、7200系の入替が終わる頃の新金谷駅では、16003Fの後続で千頭を出た21001Fが上り第10列車として到着しており、間もなく金谷へ向かって発車。入替作業が終わってしばらくすると、7200系の前照灯と16003Fの前照灯・標識灯が点けられ、集合場所となった構内横の広場にも人が集まってきました。

<新金谷-金谷/2019-12-07>
<新金谷付近/2019-12-07>

14時10分前になると、金谷へ向かった21001Fが下り第83列車として新金谷に到着。この列車は新金谷止まりであり、乗客を降ろした後、撮影会に参加すべく構内入替が行われました。14時13分には16003Fの隣に到着し、事前告知通りの電車3並び状態に。ツアー参加者の大半は、既にこの時点で集合場所に揃っており、撮影会開始時間も若干早められる事になりました。

3-b:新金谷駅構内での電車3並び撮影会

撮影の流れは千頭の時と同じで、A班とB班の2班に分かれての進行となります。本来の撮影会時間は、14時20分から45分までの25分間でしたが、全体で約5分早まったため、14時30分を区切りに各班それぞれ15分ずつの時間確保となりました。撮影会を終えた参加者は、各自のヘルメットを返却して自由解散です。

<新金谷駅構内/2019-12-07>

ヘルメットを着用し、線路内に入った後の撮影は自由です。規制線はありませんが、新金谷1番線が立ち入り可能区域の境目との事でした。2番線には、21001Fが居る線に停まっていた客車編成が移動して留置されています。

<新金谷駅構内>
<新金谷駅構内>

16003Fの両横で撮影会に参加した2形式の当初の正面案内表示は、7200系が ワンマン表示付きの [普通/金谷]・21001Fが ワンマン表示付きかつ [普] の円板付きでした。共に前照灯点きで、21001Fの方は標識灯も点けられています。

16003Fの状態については、千頭の撮影会の時と同じ。すなわち、ワンマン表示無しの [特急] 表示に、前照灯・標識灯の両点灯状態がキープされました。

<新金谷駅構内/2019-12-07>

16003Fと7200系の表示は、撮影会中キープでしたが、21001Fの表示は時間ごとに変化しています。私に割り当てられたA班の撮影中だと、まず6分後にワンマン表示が撤去され、ワンマン表示無しかつ[普] 円板付き姿に。さらにその3分後に円板が南海時代に使用されていたと思しき物に交換されました。こちらは、撮影会開始直前に発表されたサプライズ演出です。

<新金谷駅構内/2019-12-07>

この時に21001Fが付けた円板、恐らく3年前の21000系重連ツアーで掲出したものだと思いますが、今回も出て来たという事は、大鐵側で所有しているという事なのでしょうかね。前回の電車ツアーの告知では、”南海電車ファン垂涎の「マル急ヘッドマーク」” と記載されています。片面が [急] 文字単体表記であるのに対し、もう片面は [難波-橋本] 表記付きのマル急の模様。今回の撮影会では、表記付きの面がサプライズ掲出されました。前回ツアーに抽選外で参加出来なかった身なので、今回の演出は大変ありがたく感じます。

3-c:撮影会終了後

A班の撮影時間は、14時30分で終了。B班へのバトンタッチもスムーズに行われていたように思います。撮影会が終われば自由解散であり、ヘルメット返却後の行動は、それぞれで異なっていたと思いますが、私はもうしばらく撮影会の様子を見ていく事にしました。

<新金谷付近/2019-12-07>
<新金谷付近/2019-12-07>

B班の撮影開始時、21001Fの円板はマル急表示の状態でしたが、交代から約7分経過した頃に [普] の円板に戻されました。撮影会終了後、21001Fはそのまま上り第84列車に充当されるようで、B班の撮影終了後、ワンマン表示も再び掲出。14時48分から構内入替が始まり、21001Fは新金谷駅1番線ホームへ移動しました。

<新金谷付近/2019-12-07>
<新金谷付近/2019-12-07>

21001Fが離れた1分後には、7200系の構内移動もスタートし、こちらは撮影会前に留置されていた車庫寄りの位置へ移動しています。撮影会場は、この時点で16003Fが単独留置となりましたが、7200系移動のさらに2分後には移動を開始。一旦、新金谷駅舎横まで引き上げ、そこから7200系が停まっていた線へ入っていきました。

<新金谷付近/2019-12-07>
<新金谷付近/2019-12-07>

14時55分になると、21001Fが新金谷を発車。その3分後には、撮影会の場所空けで新金谷駅2番線へ移動していた客車編成の入替が始まりました。今回は、電車ツアーだったので客車に乗る事はありませんでしたが、途中途中で見た感じ、現役電車よりはるかに古い客車が保守・管理されて多く現役といった様子。乗り心地などは気にせず、今回と違った旅情気分を味わいたいと思った時は、再び訪問してSLやEL牽引の急行列車に乗りに行こうと思えます。

<新金谷付近/2019-12-07>

ツアー列車としての役割を終えた16003Fは、Mc車を建屋内に突っ込む形で留置されていました。E32の横で垣間見る事が出来ましたが、しばらくは [特急] 表示のままといった様子。翌日には、元通りになっていたようです。これを見て、しばらく新金谷周辺をぶらついた後、帰路につく事にしました。

3-d:帰路へ

<金谷/2019-12-07>
<金谷/2019-12-07>

新金谷からは、21003F充当の上り第12列車に乗って金谷へ。今回の「電車ざんまいツアー」では、16003Fへの貸切乗車と撮影会参加権利の他、オプションで7200系と21000系に乗車出来るプランも提案されており、7200系が当日金谷06時40分発列車への乗車行程・21000系が撮影会後に新金谷を出た21001Fへの乗車行程が案内されていました。私は時間の都合で利用しませんでしたが、両方とも行き帰りで少しだけ乗車出来たので、それで良しです。

金谷からの帰路は、まず東海道線の普通列車を乗り継いで豊橋へ。ここで名鉄の快特に乗り換えて名古屋まで戻り、近鉄乗り換えで最寄りまで移動という流れです。6時間少しかけた、のんびりの復路でしたが、各所での疲れもあってか所々で眠っており、退屈な時間は少なめ。夜には帰宅し、ツアーに関連した二日間の行動も終了しました。

4:おわりに

以上、2019年12月07日に実施された「近鉄16000系 貸切乗車と撮影会 電車ざんまいツアー」 について、イベント参加記という形で紹介しました。

細々となりそうだったので【特集】記事扱いとしてみましたが、Ver2で出来なかった構成ができるようになったおかげで、文量・写真数は共に多め。上から下までが随分長い記事となってしまいました。

<新金谷/2019-12-07>

大井川鐵道の16000系16003Fは、細かい所と一部外観を除けば、近鉄時代とあまり変わらない状態で活躍しており、今ツアーでじっくりと乗車・撮影出来た事は満足でした。閑散期に訪問しても、今回行った記録や乗車は出来たかもしれませんが、必ずしも撮りたいように記録出来たり乗車環境が整っていたりするとは限らないでしょうから、写真撮影やのんびり乗車が確定で出来る事は、今ツアー参加の決め手となったように思います。[特急] マークの復活も中々に魅力でした。次に訪問するとすれば、16002F関連の話題が出て来た時になりそうですが、また楽しみにしておこうと思います。この手のツアーの再開催も期待したい所です。


<橿原神宮前/2019-12-18>

ちなみに、「電車ざんまいツアー」催行の一週間ほど前には、近鉄で紺と橙のツートンカラーを纏っていた16000系16007Fが検査・お色直し等目的で五位堂へ入場。先日、新塗装姿となって出てきています。

新塗装化対象だった汎用特急車では、この編成が最後までツートンカラーを纏って営業する編成でした。後は、高安へ入場している22000系が出場すれば、3年半近く続いた汎用特急車の新塗装化がいよいよ終了となります。

最近では、夜間・日中で80000系80101Fの試運転がスタートし、2010年代中盤から見てきた近鉄特急の動きも一つの区切りを迎えそうな様子。一段落したら、これまでの一連の動きで気になったものを取り上げていこうかなと考えています。


そういえば、最後は記事に関係ない話ですが、先日12月15日を以ていよいよ Yahoo!ブログ がサービスを終了してしまいました。前の「ピロのブログVer2」もこれに合わせてページが消滅しています。

12月16日未明時点では、まだ閲覧出来ましたが、昼に改めて見てみると「Yahoo!ブログ終了のお知らせ」のページへジャンプするようになっていました。

他に比べて使いやすい印象から始めたYahoo!ブログでしたが、高校時代に始めた「シロのブログ」からの痕跡は一切合切消滅。 最近は、ネット検索で気になった記事や画像等をクリックする度に「Yahoo!ブログ終了のお知らせ」 のページを見る洗礼を受けています。鉄道系の話題を取り上げていた Yahoo!ブログの数は、比較的多かった気がしますし、しばらくは不便な状態になりそうな予感です。今回は移行ツールがあったものの、何かしらで定期的にバックアップを残しておく必要性を感じさせられました。今のVer3も飽きない程度に続けていきたい所です。

今回の記事は以上です。

ここまで長々と読んでいただきありがとうございました。

5:リンク集

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近鉄電車が見える家で育った鉄道オタク。車両の差異や変遷に興味あり。鉄道の他に鳥も好きで、最近は鳩に癒される事がしばしば。