ピロのブログVer3

Ver2の続きです

近鉄一般車 メモ

〈メモ〉近鉄8600系-先頭車正面の連結器種と排障板形状

こんばんは

今回の覚え書き内容は表題の通りです。

車両をよく観察している人や鉄道模型を趣味でやっている人にとっては度々気付かされる事かもしれませんが、近鉄各線で現役中の各系列・形式には、他車と比較した時の内外装の見た目で似ていたり違ったりする細かな要素が様々にあります。

車両ごとの共通点や差異は、現在に至るまで多様に見つける事が可能です。差異に関しては、他系列間のみならず同一形式間でも色々と存在しています。この違いの発生要因は、車両製造年次の違い(改良)であったり検査入場時の手入れ(機器更新)によるものであったりと様々あるように思いますが、今回は両方にあたる例として、一般車8600系の先頭車正面で見られる連結器種と排障板形状についてメモしておく事にしました。


■ 第10〈メモ〉

●近鉄8600系-先頭車正面の連結器種と排障板形状

8600系は、1970年代に4連20本と6連1本の計86両が竣工した奈良線系統の一般車系列ですが、登場時からの仕様や以降の改造等によって、外装・内装・搭載機器等々、編成毎で様々な差異が存在しています。

今回は、各編成の先頭車正面に着目し、2021年2月時点において各車が装備する連結器種および排障板の形状について〈メモ〉しておく事にしました。

8600系で先頭車として活躍する各形式の正面は、全体でパッと見すると↑画像の通りとなります。中央の黒太線で分けて、左の21正面下部がク8100形[Tc]・右の21正面下部がモ8600形[Mc]およびク8150形[Tc]です。

取り上げ内容に関しては、以下[①:連結器種・②:排障板形状]の順で記載し、後者については、さらに[②-A:ク8100形・②-B:モ8600形&ク8150形]で分けて〈メモ〉する事にします。

①:連結器種

8600系の先頭車正面側が装備する密着連結器には、大まかに2種類が存在します。一つは枠が大型の旧タイプで、もう一つは枠が小型化された新タイプです。

※C#8116(公式側より)
※C#8121(公式側より)

前者は(当初から電連付きで竣工した1470系以降)1970年代後半までに竣工した一般車両の標準連結器だったようで、見た目の特徴としては、正面枠左右に縦長の掘り込みがある点の他、正面向かって右側の側面に住金のマークと[HT]の文字が刻印されている点が挙げられます(以下、旧タイプの連結器の事を[HT無名]と呼称)。

後者は、1970年代後半以降、「シリーズ21」に至るまで採用が続いている標準連結器です。こちらは、[HT無名]までだと正面枠左右に設けられていた縦長の掘り込みがなくされた他、正面向かって右側の側面に住金のマークと[CSD-90]の文字が刻印されている点が特徴となっています(以下、新タイプの連結器の事を[CSD-90]と呼称)。

8600系だと、1978年度に竣工した8619F以降に登場した3編成が当初から[CSD-90]を装備して活躍中です。この3編成に関しては、連結器種の変更に伴っての事か、連結器を支える機構の仕様や連結器直上における車体削り形状の横幅も他と異なっています。

但し、当初[HT無名]を装備して登場した編成の中にも、後年の工場入場等の機会で連結器を[CSD-90]へ交換した車両が存在しています。こちらは編成で交換というよりも、編成内で交換が必要になった車両に対してのみ交換といった形で代替が進んでいるようです。現状、今回取り上げる両先頭車同士の他、中間分割部と先頭車で連結器種が異なるケースも幾らか散見されます。

先頭車に関して言えば、2021年2月時点だと、幌無し側にあたるク8100形が(C#8106・8108・8114)の3両、貫通幌取付側だとク8150形(C#8151)の1両が[HT無名→CSD-90]へと交換されています。各車がどのタイミングで交換されたかについての具体的な事は分かりません。

 ②-A:排障板形状-ク8100形

ク8100形の排障板形状に関しては、上掲した全正面掲載画像からも分かる通り、その見た目で幾らか大まかに分類する事が可能です。ここではまず、連結器中間体格納箱の有無と排障板の厚みで大別し、そこから細かな差異も幾らか〈メモ〉する事にします。

②-A:ク8100形-連結器中間体格納箱の有無

※C#8107
※C#8113

8400系や12200系でもお馴染みの連結器中間体格納箱は、8600系でも系列竣工初年度に登場した編成のク8100形に対しては取付が行われています。すなわち、1973年度竣工の8610F(C#8110)までは排障器に連結器中間体格納箱が存在し、以降に竣工した8611F(C#8111)からは箱が存在しません。

箱は正面向かって右側に取り付けられており、大きさの関係上、設置部分の排障板は平状でなく凹形状とされました。1973年度竣工車に見られる大きな特徴の1つです。

※C#8101
※C#8108

但し、1973年度竣工車の中でも排障板形状や見た目に関して幾らか違いが見られます。排障板の形状に関しては、中央部左右上端にある[ 』]状の削り込みの深さが一部編成で異なっており、具体的には(C#8101・8103・8104)が若干浅めの削り・それ以外の編成が深めの削りとなっています。

一方、排障器の見た目に関しては、連結器中間体格納箱の上部で何かしらの覆い隠しを目的としていると思しき鉄板がC#8108のみ存在しません。連結器種に関しては、他車含めて上述した通りです。他、連結器直上の車体削り形状については、いずれも横長台形であるものの、C#8105のみ正面向かって右側の角がほぼ直角となっています。

②-A:ク8100形-排障板の厚み

※C#8112
※C#8114

1973年度竣工車のみ連結器中間体格納箱の取付に対応した排障板で、以降は箱が消えた事は上述した通りですが、排障板の厚みに関しては、箱の後付けにも対応出来る幅でしばらく維持されました。ただ、旧型車の置き換えが進んで箱の取付が必須でなくなった事もあってか、その後の増備車では排障器の見た目が若干変化しています。具体的には、1976年度竣工の8614F(C#8114)以降で排障板の厚みが増しました。

なので、1973年度竣工車以外で各編成先頭車の排障器に関する簡単な分類をするなら、[箱無し・厚み薄]の組み合わせの排障器を持つのが1974/1975年度竣工の先頭車、[箱無し・厚み有]の組み合わせの排障器を持つのが1976年度竣工以降の先頭車という事になります。

※C#8118
※C#8119

1974年度以降に竣工した先頭車の排障器は上記2分類が可能なわけですが、1973年度竣工車と同様、こちらも排障板形状や見た目に関して幾らか違いが見られます。排障板の形状に関しては、中央部左右上端にある[ 』]状の削り込みが一部編成で異なっており、具体的には(C#8111[厚み薄]・8118[厚み有])で深さに対する横長さが若干多めの削りとなっています。

※C#8117
C#8122

一方、排障器の見た目に関しては、正面向かって右側にある何かしらの覆い隠しを目的としていると思しき鉄板の大きさや配置が各編成先頭車で異なっています。

すなわち、大きさについては[薄型:C#8111・8112・8115・8116、縦長薄型:C#8113・8114、小型:C#8119・8121、中型:C#8118、縦長中型:C#8117、中型&横短中型:C#8122]、配置については[排障板支え間:C#8111-8118、排障器支え背面:C#8119-8122]となっています。(C#8119・8121)に関しては、鉄板というより機器箱の側面という風に見えるので、もしかしたら[鉄板無し]かもしれません。連結器種に関しては、他車含めて上述した通りです。

C#8115
※C#8121

他、連結器直上の車体削り形状については、C#8119以前はいずれも横長台形となっているものの、C#8115のみ削り部両端が直角に近い角度(=以下、長方形と呼称)となっています。また、車体削り形状の横長さを比較的抑えているC#8119以降に関しても、その形状は[長方形:C#8121、台形:C#8119・8122]となっており、C#8119については正面向かって右側の角がほぼ直角となっています。

 ②-B:排障板形状-モ8600形&ク8150形

モ8600形&ク8150形の排障板形状に関しては、上掲した全正面掲載画像からも分かる通り、排障板の厚みで大別する事が可能です。

※C#8152
※C#8614

排障板の厚みは、前述のク8100形の項目でも述べた通り、1975年度竣工の8613F(C#8613)までの竣工車は厚み薄・1976年度竣工の8614F(C#8614)以降の竣工車は厚み有となっています。

排障板形状や見た目に関しては、ク8100形と同様、こちらも幾らか違いが見られます。排障板の形状に関しては、中央部左右上端にある[ 』]状の削り込みの深さが(C#8151)のみ浅めの削りとなっている他、(C#8152・8609)に関しては深さに対する横長さが片方のみ若干多め、すなわち必ずしも左右で同じないし近い形状の[ 』]状削りとなっていません。

※C#8153
※C#8604

一方、排障器の見た目に関しては、正面向かって右側にある何かしらの覆い隠しを目的としていると思しき鉄板の有無やあった場合の配置および大きさが各編成先頭車で異なっています。

すなわち、有無については(C#8111-8113)以外が存在、有る場合についての配置は[排障板支え間:C#8604-8610・8614&C#8151-8153、排障器支え背面:C#8615-8622]、同大きさについては[横長小型:C#8604、小型:C#8615-8621、小型横2層:C#8614・8622、中型:C#8605-8606・8608-8610&C#8151、中型縦2層:C#8152-8153、縦長中型:C#8607]となっています。連結器種に関しては、他車含めて上述した通りです。他、連結器直上の車体削り形状については、全車が台形で、C#8119以前はいずれも横長・C#8119以降は横幅を抑えた形となっています。


8600系は、各車両ごとの差異や変遷を視るという点だと中々に興味深い系列だと思います。ちょうど先日には、【資料】記事の方で現行全86両分計172の車両側面画像の掲載が完了しました。各車両の簡単な変遷と併せて車体両側の床上外観や床下機器配置等に関心がある方は参考になるかもしれません。

今回の〈メモ〉は以上です。


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近鉄電車が見える家で育った鉄道オタク。車両の差異や変遷に興味あり。鉄道の他に鳥も好きで、最近は鳩に癒される事がしばしば。
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