こんばんは
今回の〔雑記〕は表題の通りです。
最近は「新スナックカー」の引退と併せて新しい「あおぞらⅡ」の話題も色々と出ていますが、この1~2週間で既存の編成にも動きが出るようになりました。今回は、その事に関して思った事を適当に書いてみようと思います。
■ 第2〔雑記〕
15200系「あおぞらⅡ」に関する車両の動きは、これまでも今回も12200系「新スナックカー」各編成の引退と連動して起こっています。2021年に入ってからは、中間車を抜いて編成を短縮した12200系2編成(=12240F&12250F)が15200系(=15207F&15208F)へと変わりました。
この2編成は、既存の「あおぞらⅡ」で接客設備が劣るかつ車齢が古い編成の代替として竣工したようで、今回は15203F(2005年度竣工)と15204F(2013年度竣工)の2編成が置き換え対象となりました。共に1月下旬の運行を最後に引退したらしく、1月下旬に15204Fが・2月上旬に15203Fが滞在していた車庫から高安まで回送されています。
高安到着後の両編成は、北車庫に移ってから解体作業が始まったらしく、この〔雑記〕を書いた時点で15204Fは既に編成を解かれた状態のようです。先日に高安へ回送された15203Fの方も既に車番記載部位の切り取りや方位板の取り外しが行われたようで、共にこれから部品取りが本格化していくのではないかと思います。
さて、今回引退となった2編成は、他の編成と同様、12200系を種車とする車両群です。15203Fは12200系12217Fを・15204Fは同系12231Fを団体専用車化して「あおぞらⅡ」となりました。
種車となった2編成は、12200系の登場まもない頃から活躍を始めており、12217Fが[1969.09.12付]・12231Fが[1970.02.19付]で竣工しています。
この頃の近鉄は、大阪万博(1970)の開催を前にして難波線・鳥羽線の開業や志摩線の改軌(狭軌→標準軌)を完了間近としていた時期であり、他に沿線人口増加への対応や旧型車置き換え等の目的も相まって、車両は特急・一般で共にマスプロが行われていました。前者に関しては、大阪万博からの流入が見込まれる旅客の伊勢志摩・名古屋方面への輸送等に先ず対応すべく12200系が量産されており、12217Fや12231Fは、この時に製造された車両群に該当します。
両者が竣工した1969年度時点で活躍していた主な特急車両としては、看板特急の10000・10100系「ビスタカー」、中堅の10400・11400系「エースカー」、新鋭の12000系「スナックカー」、京都/橿原線の走行に対応した680・18000・18200系や南大阪/吉野線の16000系などが挙げられ、既に多彩な顔触れが揃っていましたが、今となっては大半が過去の系列となりました。当時現役していた車両群の登場時からの特急営業年数は、短くて10年少し・長くて30年少しであり、団体専用車へ転じて他より比較的長生きした18200系も約40年で引退しています。
一方、今回引退となった元12200系2編成は、登場時から数えて約半世紀で引退となりました。同世代で竣工年月日から半世紀以上営業に従事した特急形車両は、今の所、両編成の他に16000系16007Fと12200系12234Fの先頭車ぐらいではないかと思います。前者に関しては、南大阪・吉野線のみの活躍とはいえ、数度の改装と塗装変更が行われた上で2021年2月時点でも現役続行中です。
既に鉄道ピクトリアル誌の近鉄特集(2018年)で「特急車50年・一般車60年の使用を想定」と明言されているので、もしかしたら「半世紀以上現役」の車両自体は今後さらに増加していく事になるのかもしれませんが、それでも特急形として50年以上現役している車両が登場したのは(プラス面でもマイナス面でも)凄い事のように思います。
これまでに登場した近鉄車両の中で、「当時の車両としては異例の長寿」として挙げられる車両は幾つかあるように思いますが、個人的には、モ200形と900系がそのカテゴリーに分類される代表的な車両だと考えています。モ200形は奈良線開業前後で旅客輸送用に投入された一般車両(元大軌デボ1形&同デボ19形)で、900系は奈良線車両大型化の先駆となった一般車両です。前者は1964年・後者は2002年に営業から引退していますが、共に所属編成の多くが最初から最後まで活動拠点を大きく変える事なく現役を続けていました。
今回引退となった15200系2編成に関しても、団体車への転用を挟んだとはいえ、その活躍線区は約半世紀間で一貫していました。標準軌線の特急形車両は、一般車と違って広範な近鉄各線区を走り回る存在ですが、それにも関わらず約半数の編成が50年近く現役となった12200系および派生系列は、これまでの近鉄車の中だと間違いなく「長寿」に分類される車両群だと思います。
12200系列の中では最長寿車両群であった15203F&15204Fでしたが、共に1969年度の登場から約51年で引退となりました。奇しくも、先述したモ200形も多くが約51年で引退(1913年12月→1964年12月/元大軌デボ1形群)となっており、何かしら因縁があるかのようにも感じます。
1本は15200系登場時からの車両で車販準備室の装備が色濃く残存、片やもう1本は「あおぞら」塗装復刻車両でトイレ区画の明かり窓が残存という事で、個人的には、それぞれ[撮る・乗る・調べる]の面から現在までの鉄活の楽しみを増やしてくれた存在でした。両編成の引退は寂しく思うものの、同時に長い間の活躍に対してお疲れ様とも思えます。
今回の〔雑記〕は以上です。
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