■記事概要
ここ数年、各地の鉄道会社では、昔に在籍していた車両が纏っていた、もしくは在籍車両がかつて実際に纏っていた見た目を再現する、車両外装のリバイバル化がブームとなってきました。近鉄でも、今までに多くのリバイバル塗装車が登場しており、2022年05月現在は5種が各系統線区で活躍中です。
今回の【特集】記事では、かつて存在した車両の話題も交えながら、2010年代以降に登場して1年以上に渡る活躍があった近鉄のリバイバル塗装車を登場順・複数回構成で紹介します。
この記事では、「ラビットカー塗装」を取り上げ対象とし、その復刻塗装車である6020系6051Fの姿を中心に前後編2回で内容を取り上げます。
今回の記事は「ラビットカー塗装」(後編)です。
※今回の【特集】記事は、「ピロのブログVer2」にて以下のタイトルで掲載した記事を各リバイバル塗装車別の取り上げ記事へと構成を変更・リメイクした記事です。
※同様タイトル記事は、最初に「ピロのブログVer3」にて2020.06.14付で投稿した後、その内容を加筆修正して2020.10.23付で再公開していますが、その後に活躍するリバイバル塗装車の陣容が変化した事と「ラビットカー塗装」に関してまとまって追記できる情報が増えた事を考慮し、2022.05.16付けでさらに加筆&画像追加および構成変更を行いました。
※2022.05.16付の変更では、「ラビットカー塗装」の取り上げを前後編の2編構成とし、【特集】のテーマである「リバイバル塗装車」の取り上げ対象に「西信貴ケーブル-コ7形」を追加しています。
〈以前の記事タイトル〉
・ 【特集】近鉄リバイバル塗装車
-2017.03.24投稿(ピロのブログVer2)
・【特集】近鉄のリバイバル塗装車(Ⅰ) -「ラビットカー塗装」
-2020.06.14投稿/10.23加筆修正(ピロのブログVer3)
■記事本文
こんばんは。
今回は【特集】記事です。取り上げる話題は、近鉄線での活躍があったリバイバル塗装車となります。
以前に「ピロのブログVer2」でも取り上げた事のある話題ですが、あれから数年が経過し、復活塗装車や復刻塗装編成の総数は変化しました。中には、長期に渡って復刻塗装を維持する編成も存在しており、近鉄車両の外板塗装史において「リバイバル塗装」というジャンルが出来ているように思います。
今回の【特集】記事では、近鉄の「リバイバル塗装車」をテーマとし、2010年代以降に登場し1年以上に渡る活躍があったリバイバル塗装車について、各「リバイバル塗装」を纏った車両群を個別記事にて登場順で紹介します。内容は、それぞれの個別記事で対象とする「リバイバル塗装」が登場する前後の動きと塗装変更後における車体外観を取り上げの中心とし、併せてリバイバル元になった塗装や関連した動きについても分かる範囲で扱う事にします。
「リバイバル塗装車」をテーマとする【特集】記事内容は、以下の個別記事にて展開する予定です。必ずしも順番に取り上げていくとは限りませんが、記載している「リバイバル塗装」に関しては、順次取り上げを進めていきます。
今回記事の取り上げは「ラビットカー塗装」です。目次は個別記事表題下に記載している通りですが、分量の都合で前後編の2編にしており、今回は(前編)記事となります。
【特集】近鉄のリバイバル塗装車
1「ラビットカー塗装」
※「吉野線開業100周年記念塗装」
〈取り上げ対象車〉
・6020系6051Fほか
〈取り扱い記事〉
【特集】第4記事目…(前編)
【特集】第5記事目…(後編)←今回記事
2「あおぞら号塗装」
〈取り上げ対象車〉
・15200系15204F
〈取り扱い記事〉
未定
3「生駒ケーブル95周年記念塗装」
〈取り上げ対象車〉
・コ3形C#3&4
〈取り扱い記事〉
未定
4「奈良線開業100周年記念塗装」
〈取り上げ対象車〉
・5800系5802F
〈取り扱い記事〉
未定
5「2250系特急色塗装」
※「第3回近鉄エリアキャンペーン記念塗装」
〈取り上げ対象車〉
・5200系5205F
〈取り扱い記事〉
未定
6「田原本線開業100周年記念塗装①」
〈取り上げ対象車〉
・8400系8414Fほか
〈取り扱い記事〉
未定
7「田原本線開業100周年記念塗装②」
〈取り上げ対象車〉
・8400系8409Fほか
〈取り扱い記事〉
未定
8「志摩線開通90周年記念塗装」
〈取り上げ対象車〉
・1440系1438Fほか
〈取り扱い記事〉
未定
9「コ7形登場時塗装」
〈取り上げ対象車〉
・コ7形C#7&8ほか
〈取り扱い記事〉
未定
【特集】第4・5記事目 目次
1「ラビットカー塗装」
■取り上げ対象車…6020系6051F
★6800系『ラビットカー』登場時の外板色をモチーフにした「リバイバル塗装車」
★2012年9月に運用開始、以降は南大阪線系統の一般列車で活躍
★2020年8月完了の検査出場を以て当該編成のリバイバル塗装は終了
1-1:「ラビットカー塗装」初回復刻前後の動きと『ラビットカー』について
〔参考資料1〕「吉野飛鳥 近鉄エリアキャンペーン」関連プレスリリース
〈参考2〉 過去に行われた「ラビットカー塗装」リバイバル化の動き
1-5:リンク集
【特集】第4記事目-「ラビットカー塗装」(前編)の内容は以上
〈参考3〉第2期「ラビットカー塗装」を纏った6051F各車両の全体外観
(両側・両寄り計16枚)
・C#6051[Mc]…(4枚)
・C#6052[M]…(4枚)
・C#6171[T]…(4枚)
・C#6136[Tc]…(4枚)
1-3:6051Fの季節臨充当実績と復刻塗装終了前後の目立った動き
〔参考資料2〕「ラビットカー塗装」車両の「開運号」充当告知
〈参考4〉6051Fの季節臨充当実績 (復刻塗装時代)
1-4:おわりに
1-5:リンク集
【特集】第5記事目-「ラビットカー塗装」(後編)の内容は以上
では、記事内容に移ります。
※このページ内における「公式側」は、車両に対して [1位 (車両側面) 2位] となっている側の事を指します。反対に「非公式側」は、車両に対して [2位 (車両側面) 1位] となっている側の事を指します。
※このページでは、車両に対する1回目の車体更新をA更新、2回目の車体更新をB更新と呼称しています。
以下、すべて2022年05月25日現在
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1「ラビットカー塗装」
現状、養老線管理機構の606系606Fが4期16年見込みで「ラビットカー塗装」を纏っているのに対し、2016年度から2期目の「ラビットカー塗装」を纏う6020系6051Fの方は、2020年8月に行われたお色直しで通常塗装とされました。6051Fの「ラビットカー塗装」が終了する前後の動きについては次項目で取り上げますが、その前に当項目で「ラビットカー塗装」を纏っていた時の6051Fの外観を取り上げます。
なお、606Fおよび6051Fにて「ラビットカー塗装」で行われたお色直しは、これまでに前者が3回(=第1期→…→第4期[継続])・後者が1回(=第1期→第2期[終了])の回数で行われていますが、その再塗装前後における内外装の見た目には、幾らか差異が散見されました。当項目では以下、各時期における606Fや6051Fの見た目に関する話題も交えながら、6051Fが第2期「ラビットカー塗装」を纏って活躍していた時の各所の外観を簡単に紹介します。
最初は先頭車正面の外観です。
C#6051を取り上げ材料として、比較用に第1期時代の外観画像も付します。
第1期・第2期共にオレンジバーミリオン一色に白帯を付した「ラビットカー塗装」の外装ですが、細かい部分で幾らか見た目に差異が生じています。第1期終盤と第2期終盤の正面外観の比較で違いが分かりやすいのは白帯の位置(後述)で、他にも標識灯の光源も変化がありました。
標識灯については、2019年2月下旬に両先頭車でライト基板の交換が行われたようで、現在の光源は従来のハロゲンからLEDへと変更されています。なお、このLED標識灯は、3色LEDの行先案内表示を写す時と同様、高速シャッターで連続して写真を撮っても必ずしも全てのカットでライトが点灯している写りとならないので、標識灯で種別等を明示する列車を記録する上では難点となっています。
また、1期から2期にかけての変化ではありませんが、C#6051[Mc]の正面に装備される貫通幌は、6051Fで「ラビットカー塗装」が初出した第1期の五位堂出場試運転終了後に赤色幌(FRP)から灰色幌(FRP)に交換されています。恐らく試運転終了後にそのまま古市車庫にて交換されたのだと思いますが、車体色に合う見た目を重視した故なのか、早くも初運用の貸切列車充当時点で灰色幌を装着していました。
変更関連の話題でついでに触れておくと、6051Fの車内に関しては、第1期終了後、五位堂での検査・お色直し時に座席のモケット色を変更(赤色系モケット→白色系モケット)しており、第2期で内装の色調が若干変化しました。
続いて、側面・妻面含む全体外観です。
ここでは、編成全体に回る白帯と「ラビットマーク」について触れます。
白帯については、第1期から第2期へ移行する際、その巻き位置が若干ながら下げられました。帯の厚さについては、第1期の分を計測していないので何ともですが、恐らく同じだと思います。ちなみに、6800系登場時の外板塗装に配されていた白帯の厚さは100mm(※6)だったそうです。
なお、元6800系である606Fの白帯巻き位置に関しては、[第1期→第2期]で若干下がり、[第2期→第3期]で大分と上げられています。第4期では第3期の外観を踏襲しており、今の所、こちらは2017年からの第3・4期の帯位置が過去一番高い状態です。
これらの白帯は、所属検車区でなく検査・お色直し等を行う場所で車体塗装後にテープ巻きにて再現しているようで、606Fの場合は塩浜検修車庫・6051Fの場合は五位堂検修車庫にて、出場前に帯入れする流れとなっています。逆に検査入場後における再塗装準備時には、まずラッピング部分である帯から削り剝がされるようです。
※6 [「戦後飛躍期の近畿日本鉄道新製車両について―5. 6800系(南大阪線)―1 新製時概要〔車体関係〕」―『鉄道ピクトリアル2003・12臨時増刊―車両研究/1960年代の鉄道車両』、P114]より。性能・変遷等に関する6800系の概説が気になる方はこちらも参考にどうぞ。
妻面への帯の回り込みに関しては、6051Fの場合、第1期・第2期共に白帯が入れられる事はありませんでした。
それに対して、606Fは第1期から第3期の全てで妻面にも白帯を回り込ませています(配管含む)。竣工当時の6800系やその後の6900・6000系では、妻面まで白帯を回り込ませていた(配管含まず)ようなので、妻面外観の再現スタイルとしては、606Fの方が近いという事になるのかもしれません。
606Fと6051Fとで妻面白帯の有無が分かれた理由については不明です。考えられる要因として有力なのは、「ラビットカー塗装」リバイバル化時点における転落防止幌の有無が挙げらます。
現在まで転落防止幌が設けられていない606Fに対して、6051Fの方は第1期開始前の時点で段違いタイプの転落防止幌が設置(=B更新時)されていました。
リバイバル化にあたって帯入れを行う事になった際、もしかしたら、乗客に見えにくいかつ帯の回り込み処理がやりづらくなった妻面に対しては、手間をかけてまで帯入れする必要が認められなかったのかもしれません。
ちなみに、妻面の見た目に関連して言えば、12600系以前の高性能特急車は、登場時からしばらくの間は妻面に対して紺色の回り込み塗装を行っていた時期があります。ただ、こちらは2000年代初頭から順次廃されており、また同じ時期には、赤白ツートンを纏っていた一般車の方も妻面含む塗装の簡略化が進められていました。
2000年前後に特急車・一般車の双方で外板塗装の簡略化が進んだ背景の詳しい所は分かりませんが、2000年代になって近鉄が営業車両への転落防止幌設置を本格導入していった事を鑑みると、もしかしたら、この時の塗装簡略化は、将来的に乗客の目から見えにくくなる妻面でもこだわっていた見た目を毎度再整備する手間を省く事が一目的としてあったのかもしれません。
さて、白帯の話題に戻ります。
検査・お色直し等を行う場所で入れられた白帯については、6051Fの場合、外装を見る限りだとオレンジバーミリオン一色塗りの後にマーキングフィルムで表現されているように見えます。ちなみに、車番の色入れについては、元の車番色の上にオレンジバーミリオン一色を塗った後、さらにその上から色入れを行っている様子があり、こちらは銀色です。
一方、606Fの方も車体をオレンジバーミリオン一色にした最後にマーキングフィルムで白帯入れを行っている様子です。
先述の通り、こちらは現在も車体間の転落防止幌が設けられておらず、妻面の貫通幌受けまで目一杯白帯が入れられています。屋根上からの各種配管に対しても、フィルムを巻き付けるような形で白帯入れが行われており、こちらは貼れる所までとにかくフィルムを貼っているという印象です。
「ラビットマーク」については、〈参考1〉でも述べた通り、各車両の車体公式側1位寄りおよび同非公式側2位寄りで1両あたり2か所に入れられています。
この取り付け位置は、過去3回のリバイバル化でも共通しており、1960年代に「ラビットカー塗装」を纏った多くの車両でも同じでした。
ちなみに、「ラビットマーク」の取り付け車両について細かな事を言えば、1960年代に「ラビットカー塗装」を纏った車両の中でT車に分類される3両(=サ6150形) は、近い将来のマルーン単色化を見越した故か、マークを付けずに竣工しています(※7)。
「ラビットカー」の見た目要素を併せ持つ車両を視る際、この点を考慮するのであれば、「ラビットマーク」も取り付けた6051F-C#6171[T]は、復刻塗装化で初出の見た目を有する「ラビットカー塗装」のT車という事になりそうです。
※7 [「ク6100 (01~14)/サ6150 (51~53)」―『私鉄ガイドブックシリーズ4 近鉄 (1970)』、P163]に「ラビットカー塗装」のC#6152を写した記録が掲載されています。気になる方はこちらも参考にどうぞ。
〈参考3〉第2期「ラビットカー塗装」を纏った6051F各車両の全体外観(計16枚)
※ 〈参考3〉内における「公式側」は、車両に対して [1位 (車両側面) 2位] となっている側の事を指します。反対に「非公式側」は、車両に対して [2位 (車両側面) 1位] となっている側の事を指します。
※ 〈参考3〉掲載画像の撮影は全て〈今川/2020-08-10〉
・公式側1位寄り
・公式側2位寄り
・非公式側1位寄り
・非公式側2位寄り
・公式側1位寄り
・公式側2位寄り
・非公式側1位寄り
・非公式側2位寄り
・公式側1位寄り
・公式側2位寄り
・非公式側1位寄り
・非公式側2位寄り
・公式側1位寄り
・公式側2位寄り
・非公式側1位寄り
・非公式側2位寄り
〈参考3〉 終
1-3:6051Fの季節臨充当実績と復刻塗装終了前後の目立った動き
2012年8月に6051Fを塗り替え対象として登場したリバイバル「ラビットカー塗装」ですが、前項目冒頭で触れた通り、2020年8月に行われたお色直しで6051Fの車体色が通常塗装とされた事に伴い、この復刻塗装は終了となりました。
「ラビットカー塗装」を纏った6051Fは、その見た目で長らく運行されてきた事もあって近年の南大阪線系統において異彩を放つ車両の代表格となっていたように思いますが、登場契機となった2012年の吉野線開業100周年企画「吉野飛鳥 近鉄エリアキャンペーン」から随分と経過している事や第3期実施で吉野線開業110周年を迎える事なども影響してか、2020年の検査・お色直し等に伴う五位堂入場で通常塗装に戻されています。
さて、南大阪線系統に「ラビットカー塗装」が復刻登場した8年少しを振り返ってみると、リバイバル塗装車となった後の6051Fは、定期列車に加えて臨時・貸切等の不定期列車にしばしば充当されていた事が思い出されます。定期列車の中での注目に値する運用実績については、私自身が運用に疎い事もあって多くは分からないのですが、この事を差し置いても、復刻塗装化後の同編成が1期・2期を問わず季節毎の臨時列車・イベント列車へ積極的に充当されてきた事は特筆すべき事だと思います。
当項目では、以上を踏まえ、「ラビットカー塗装」の6051Fを振り返る〆として同塗装が復刻された後における同編成の季節臨充当実績と復刻塗装終了前後の様子を紹介します。
先ずは季節臨充当実績です。
6051Fが所属する南大阪線系統には、季節毎に運行される不定期の愛称付き臨時列車が今までに多数存在しており、他の路線系統から同様の不定期列車がほぼ消滅した近年でも「さくら号」「葛城高原号」「開運号」の3種類の愛称付き臨時列車が健在しています。
こうした愛称付き列車に充当される車種は、基本的には特段決められていないと思うのですが、「ラビットカー塗装」を纏った後の6051Fは、約8年の活躍期間において上述した愛称付き3列車全てに比較的多く充当されました。
愛称付き3列車の中で6051Fが最初に充当されたのは、「開運号」でした。こちらには充当の契機があり、復刻塗装1期開始から間もない頃、6051Fを正月期の臨時急行「開運号」へ充当する事を告知するプレス(※)が出されています。このプレスが出た後は、6051Fの「開運号」充当が半ば恒例の事となり、2期開始後もしばらく同様の状況が続きました。
また、「開運号」ほどの充当日数はありませんでしたが、他の愛称付き2列車、すなわち春期運行の「さくら号」およびGW期(ツツジ開花期)前後運行の「葛城高原号」に対しても、それぞれで累計7日間、復刻塗装化後の6051Fが充当されています。
『初詣に便利な「開運号」の一部列車をラビットカー(リバイバル塗装)、吉野線ラッピング車両で運転します!』
(KINTETSU NEWS RELEASE/2012.12.21付発表)…PDF形式
※新規タブで開きます
〈参考4〉6051Fの季節臨充当実績(復刻塗装時代)
① 2014.04.14(月) … 往復 (6923レ → 7522レ) ※ 初回充当
② 2015.04.10(金) … 往復 (6923レ → 7522レ)
③ 2017.04.07(金) … 往復 (6923レ → 7522レ) ※ 第2期の初回
④ 2018.04.06(金) … 往復 (6923レ → 7522レ)
⑤ 2019.04.10(水) … 往復 (6923レ → 7522レ)
⑥ 2020.04.04(土) … 往復 (6923レ → 7620レ)
⑦ 2020.04.05(日) … 往復 (6921レ → 7524レ)
① 2013.05.06(月/祝) … 往路 (6943レ) ※ 初回充当
② 2015.05.09(土) … 往路 (6941レ)
③ 2017.05.05(金/祝) … 往路 (6941レ) ※ 第2期の初回
④ 2017.05.06(土) … 往路 (6941レ)
⑤ 2017.05.07(日) … 往路 (6941レ)
⑥ 2018.05.04(金/祝) … 復路 (7540レ) ※ 復路初充当
⑦ 2018.05.12(土) … 復路 (7540レ)
[2012年度]
① 2013.01.01(火) … 3往復 (7023レ ~ 7520レ) ※ 初回充当、2枚看板掲出
② 2013.01.02(水) … 3往復 (7023レ ~ 7520レ)
③ 2013.01.03(木) … 3往復 (7023レ ~ 7520レ)
[2013年度]
④ 2014.01.01(水) … 3往復 (7023レ ~ 7520レ)
⑤ 2014.01.02(木) … 3往復 (7023レ ~ 7520レ)
⑥ 2014.01.03(金) … 3往復 (7023レ ~ 7520レ)
[2014年度]
⑦ 2015.01.01(木) … 3往復 (7023レ ~ 7520レ)
⑧ 2015.01.02(金) … 3往復 (7023レ ~ 7520レ)
⑨ 2015.01.03(土) … 3往復 (7023レ ~ 7520レ)
[2015年度]
⑩ 2016.01.01(金) … 3往復 (7023レ ~ 7520レ)
⑪ 2016.01.02(土) … 3往復 (7023レ ~ 7520レ)
⑫ 2016.01.03(日) … 3往復 (7023レ ~ 7520レ)
[2016年度]
⑬ 2017.01.01(日) … 3往復 (7121レ ~ 7522レ) ※ 第2期の初回、3本目初充当
⑭ 2017.01.02(月) … 3往復 (7121レ ~ 7522レ)
⑮ 2017.01.03(火) … 3往復 (7121レ ~ 7522レ)
[2017年度]
⑯ 2018.01.01(月) … 3往復 (7121レ ~ 7522レ)
⑰ 2018.01.02(火) … 3往復 (7121レ ~ 7522レ)
⑱ 2018.01.03(水) … 3往復 (7121レ ~ 7522レ)
[2018年度]
⑲ 2019.01.01(火) … 3往復 (7121レ ~ 7522レ) ※ 前年度まで掲出の復刻版角型特殊看板は非掲出
⑳ 2019.01.02(水) … 2往復 (7123レ ~ 7430レ) ※ 4本目初充当
〈参考4〉 終
「ラビットカー塗装」を纏った6051Fの季節臨充当状況を概観すると、愛称付き3列車への充当回数は、第2期開始後の2017年度が最も多いです。ただ、第1期開始後から定番となっていた「開運号」への充当機会は、この年度以降で規模が縮小されて現在に至ります。
一方、第2期に入ってからは「さくら号」への充当が定番化しており、コロナ禍にあった2020年度の春は、リバイバル化されてから初めて2日連続の充当となりました。
続いて復刻塗装終了前後の様子です。
2020年は、第2期「ラビットカー塗装」を纏った6051Fの前回検査完了から約4年が経過する年でした。2020年度開始後、検査・お色直し等実施に伴う6051Fの五位堂入場は時期的に夏のどこかという事が予想され、実際、同編成は夏真っただ中に五位堂へ回送されたのですが、その前に一時運用から離れた期間が存在しています。
運用離脱期間は5月28日から6月11日までの約2週間で、離脱後しばらくは古市車庫で留置が続いていました。その後、6月10日には橿原神宮前へ回送され台車振替場に入場しており、翌11日には出場。さらに翌12日からは運用復帰(=595レ~)しています。
離脱の理由は不明ですが、時期が時期であった故、橿原神宮前への回送が検査・お色直し等に伴う五位堂入場と考えた方は一定数いたのではないかと思います。
ただ、それから間もない8月上旬には再び運用を離脱しており、この時、検査・お色直し等を実施する目的で五位堂検修車庫へと回送されました。
五位堂入場前の営業運用は、2020年8月10日(月)の1251レまででした。同列車充当後はそのまま古市車庫へ入庫しており、同日夜には橿原神宮前の台車振替場へと回送されています。翌11日(火)になると、台車振替場にて編成の[狭軌→標準軌]台車振替が始まりました。
ちなみに、南大阪線系統の4両編成車を標準軌線上の五位堂検修車庫へ入場させる際は、阿部野橋方2両と吉野方2両を分割して前後半二日間で五位堂へ回送するという一つの流れがあります。この時は、11日(火)に阿部野橋方2両(= C#6171[T]-C#6136[Tc])・12日(水)に吉野方2両(= C#6051[Mc]-C#6052[M])が本台車から標準軌線走行用の仮台車へ履き替えを行っており、それぞれ台車振替を行った日の午後に五位堂検修車庫へ移りました。
五位堂に入場した6051Fは、再び一時的に編成が組まれ、編成全体に回り込んでいた白帯や転写式ステッカーで表現されていた各車両側面の「ラビットマーク」が剥がされています。
銀色に塗られていた各車両外板の車番表記部も再塗装に備えるべくなのか、研磨されている様子でした。
検査明けのお色直しに向けて「ラビットカー塗装」状態で作業中の6051Fは、場所を変えつつ一定期間建屋外で留置されていましたが、入場した翌週初めには建屋内に取り込まれています。
その後、検査・お色直し等を終えた6051Fは、入場から約2週間が経過した8月27日(木)に五位堂検修車庫を出場しました。上述している通り、6051Fは、この時の車体再塗装で従前からの「ラビットカー塗装」が解除されています。出場後の外板塗装は、他の6020系各編成と同様、赤白ツートンで塗り分けられた現行一般車の標準塗装です。
五位堂検修車庫から橿原神宮前への回送は、吉野方2両(= C#6051[Mc]-C#6052[M])が27日(木)の昼・阿部野橋方2両(= C#6171[T]-C#6136[Tc])が同日夜でした。
台車振替場での[標準軌→狭軌]台車振替は、前者が27日中・後者が翌28日の実施で、28日には後者の振替完了と共に両者を連結して編成を組んでいます。
本台車を履いた6051Fが台車振替場を出たのは週明け31日(月)で、日中試運転を行った後は古市車庫へ入庫しました。
31日の午後に古市検車区へ帰区した6051Fは、1日置いた後、9月2日(水)の7521レより運用に復帰。翌3日も続けて営業に就いており、次の検査・お色直し等に伴う五位堂入場までは、再び使い込まれていく事になると思われます。
かつての「ラビットカー塗装」は、1957年の初出から一般車の標準塗装をマルーン単色で統一する1960年代後半までの間、約10年少し現役だった見た目です。
なので、もし6051Fが第3期の復刻塗装を実施するのであれば、養老線管理機構の600系606Fと同じくリバイバル化した見た目がモチーフとした見た目より長く現役する事になったのですが、結局それは叶いませんでした。
ここ8年ほど「ラビットカー塗装」の車体色で傍から見ても目立つ存在だった6051Fですが、いざ他の一般車編成と同様の塗装に戻ってしまうと、多くの方々にとっては、特別な6020系から何の変哲もない6020系に戻ってしまうのではないかと思えます。
私個人としては、通常塗装となった6051Fを見るのが高校時代以来なので、今後しばらくは新鮮な気持ちで同編成を記録する事になりそうです。
何にしても、「ラビットカー塗装」の復刻塗装は、2012年8月から2020年8月の約8年間で終了となりました。今後は、比較的長続きしている他の復刻塗装の処遇も気になる所ですが、それらも追々【特集】記事の体裁で取り上げていこうと思います。
今【特集】-1「ラビットカー塗装」の記事内容は以上です。
【特集】近鉄のリバイバル塗装車 -「ラビットカー塗装」(前編・後編)
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このページの内容は以上です。