■ 資料概要

今回の【資料】では、近鉄16000系および大井川鐵道へ譲渡された元近鉄16000系が履く台車について、その外観と判明しているスペックを紹介します。
(2020年3月時点)
間違い・補足情報等あれば指摘して頂けると助かります。
■ 資料詳細
第2資料目 目次
1:近鉄16000系
◆ 基本情報 (KD-69形)
◆ 各台車の外観 (KD-69形)
画像付きで掲載している台車:KD-69N・KD-69AN・KD-69B・KD-69C
◆ 基本情報 (KD-52形)
◆ 各台車の外観 (KD-52形)
3:参考文献・情報
●文献
〈購入可能な文献〉
●ソーシャルメディア
4:リンク集
では、資料内容に移ります。

2020年2月現在、現役の16000系3編成が履く台車は、4種類が存在。内訳は、16007FがKD-69N・KD-69AN、16008F&16051Fおよび16009FがKD-69B・KD-69C装備となっています。末表記がN・BとなっているのはM台車、同じくAN・CとなっているのがT台車で、N付は更新台車です。B・Cは、N・NAに比べて固定軸距が短くなっています。その他、細かな改良点については不明です。
◆ 基本情報 (KD-69形)
台車形式 | KD-69 (無印・N・A・AN・B・C) 形空気バネ式2軸ボギー台車 |
車体支持方式 | ダイレクトマウント方式 |
車体支持装置 | 枕梁(=ボルスタ)+枕ばね [いずれも車体直結] +側受 |
枕ばね | 特殊ダイヤフラム形空気バネ [横鋼性高/1山ゴムベローズ ] +オイルダンパ |
揺れ枕装置 | 枕梁+枕ばね+ボルスタアンカー+心棒(=中心ピン/回転中心) [いずれも車体直結] +側受 |
牽引装置 | 枕梁+ボルスタアンカー+心棒 [いずれも車体直結] |
軸箱支持方式 | 湿式円筒案内方式(シュリーレン式) |
軸受構造 | 丸型コイルバネウイング式 |
1次ばね (軸ばね系) | コイルばね+軸ばね案内筒(油浴式) |
基礎制動方式 | 台車シリンダクラスプシュー式 |
固定軸距 | 69N・69NA=2300mm、69B・69C=2200mm |
車輪径 | 69N・69B=910mm、69NA・69C=880mm |
備考 | 69無印/N/69BがM台車・69A/AN/69CがT台車・N付が更新台車 速度計発電機はク16100形およびサ16150形の2位寄り台車公式側No.04軸に取り付け (後付け) 【各台車を履く車両】 [KD-69] モ16000形(C#16004-16007) [KD-69→KD-69N] モ16000形(C#16007) [KD-69A] ク16100形(C#16104-16107) [KD-69A→KD-69AN] ク16100形(C#16107) [KD-69B] モ16000形(C#16008-16009/16051) [KD-69C] ク16100形(C#16108-16109/16151) |
◆ 各台車の外観 (KD-69形)
※ C#16007 [Mc] が装備 (2020.02時点)

公式側1位寄りの台車を撮影 (C#16007[Mc])
※ 16007FC#16107 [Tc] が装備 (2020.02時点)

公式側2位寄りの台車を撮影 (C#16107[Tc])

非公式側2位寄りの台車を撮影 (C#16107[Tc])
※ C#16008/16009 [Mc] および C#16051 [M] が装備 (2020.02時点)

公式側2位寄り積載の台車を撮影 (C#16051[M])

公式側2位寄りの車体を撮影 (C#16108[Mc])

公式側2位寄りの車体を撮影 (C#16108[Mc])

公式側1位寄りの台車を撮影 (C#16009[Mc])
※ C#16108/16109 [Tc] および C#16151 [T] が装備 (2020.02時点)

公式側2位寄り積載の台車を撮影 (C#16151[T])

非公式側1位寄りの台車を撮影 (C#16151[T])

公式側2位寄りの台車を撮影 (C#16109[Tc])

2020年3月現在、現役ないし現存の16000系2編成が履く台車は、2種類が存在。内訳は、Mc車がKD-52、Tc車がKD-52A装備となっています。大井川鐵道へ譲渡された16000系は、全てベローズ形空気ばねを採り入れたスイングハンガー式のシュリーレン台車を履いており、今となっては貴重な存在の一つです。
◆ 基本情報 (KD-52形)
台車形式 | KD-52 (無印・A) 形空気バネ式2軸ボギー台車 |
車体支持方式 | 揺れ枕吊り方式 (スイングハンガー方式) |
車体支持装置 | 心皿+側受+上揺れ枕+枕ばね+下揺れ枕+揺れ枕吊り[長リンク] |
枕ばね | ベローズ形空気バネ [横鋼性低/3山ゴムベローズ] +オイルダンパ |
揺れ枕装置 | 揺れ枕守+上揺れ枕+枕ばね+下揺れ枕 +心棒(中心ピン) |
牽引装置 | 心棒+ボルスタアンカー+揺れ枕守+上揺れ枕 |
軸箱支持方式 | 湿式円筒案内方式(シュリーレン式) |
軸受構造 | 丸型コイルバネウイング式 |
1次ばね (軸ばね系) | コイルばね+軸ばね案内筒(油浴式) |
基礎制動方式 | 台車シリンダクラスプシュー式 |
固定軸距 | 52=2300mm、52A=2200mm |
車輪径 | 52=910mm、52A=880mm |
備考 | 52がM台車・52AがT台車 【各台車を履く車両】 [KD-52] モ16000形(C#16001-16003)→モハ16000形(C#16001-16003) [KD52A] ク16100形(C#16101-16103)→クハ16100形(C#16101-16103) |
◆ 各台車の外観 (KD-52形)
※ 電気車研究会発行 電氣車の科学1965年6月号P14にKD-52の図説アリ
C#16002/16003[Mc] が装備 (2020.02時点)

公式側2位寄りの台車を撮影 (C#16003[Mc])

公式側1位寄りの台車を撮影 (C#16003[Mc])

非公式側2位寄りの台車を撮影 (C#16003[Mc])

非公式側2位寄りの台車を撮影 (C#16003[Mc])
C#16102/16103[Tc] が装備 (2020.02時点)

公式側2位寄りの台車を撮影 (C#16103[Tc])

公式側1位寄りの台車を撮影 (C#16103[Tc])

非公式側2位寄りの台車を撮影 (C#16103[Tc])

非公式側2位寄りの台車を撮影 (C#16102[Tc])

非公式側2位寄りの台車を撮影 (C#16103[Tc])
●文献
鹿島雅美・原田進、『カラーブックス 日本の私鉄② 近鉄』-『シュリーレン台車の系譜』、保育社、1990年
飯島 巌・藤井信夫・井上広和、『【復刻版】私鉄の車両1 近畿日本鉄道Ⅰ 特急車』-「台車の概要―KD-52シリーズ台車/KD-69シリーズ台車」、ネコ・パブリッシング、2002年7月1日初版発行
「近鉄吉野特急車(モ16000形ク16100形)の概要」『電氣車の科学 1965年6月号』、1965年6月1日発行、第18巻第6号、通巻206号、P13-18
〈購入可能な文献〉…2021.01.02時点
※[amazon.co.jp/楽天市場/Yahoo!ショッピング]で販売中の商品を掲載
※上記時点において、中古品含め、amazon.co.jpでのみ購入可能な商品(他は売切)は単独で掲載
※上記時点以降については、売切となっている可能性もあります
※非売・絶版やプレミア価格となっている文献の入手は、オークションや古本サイトをあたるのも手です
〈購入可能な文献〉終
●ソーシャルメディア
台車の世界 近畿車輛(株)KD52 (2020.02.25閲覧)
台車の世界 近畿車輛(株)KD69 (2020.02.25閲覧)
松葉堅一 『温故知新 シュリーレン台車の導入から現在までの変遷』 (2020.02.25閲覧)
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